歯周病と全身疾患
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歯の主な病気は、虫歯と歯周病です。虫歯は減少傾向にありますが、歯周病は大人の多くの方がかかっているとされており、歯を失う大きな原因となります。
歯周病は歯肉炎と歯周炎に分類されており、歯肉炎は歯茎だけが侵されている段階で、歯周炎は炎症が歯槽骨まで進行した状態です。目立った痛みを伴わず静かに進行していくため、自覚症状が出る頃には手遅れで抜歯になることもあります。
お口全体が中等度の歯周病という場合、手のひらサイズの細菌性の炎症が身体の中に存在することになります。この細菌が、心臓病や呼吸器疾患、糖尿病、未熟児出産に関与していると考えています。呼吸器疾患とも深い関わりがあり、お口の中の細菌量が増加し、細菌をだ液と一緒に誤嚥することで誤嚥性肺炎を起こす可能性が高くなります。
歯周病はもはやお口の中の病気にとどまらず、生命に関わる病気だと思います。歯周病の予防や治療には終わりがないため、通院しやすく信じられる歯科医院を選ぶことが大切です。
写真は45歳女性の口腔内写真です。20年間、年3回のメンテナンスを欠かしたことがありません。歯茎は健康なピンク色で20代のような歯茎の状態です。もちろん、虫歯は1本もありません。毎日就寝前に10分間歯を磨き、仕上げにデンタルフロスで歯間の汚れを清掃しています。
歯周病は、ご自分で予防できる病気です。お口の中の健康が、全身の健康につながると考えます。
健康なお口と歯周病にかかっている状態の比較
健康な歯茎
歯周病の歯茎
健康な歯周組織
歯周病の歯周組織